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計測デバイスあれこれ【点群処理シリーズ第2回】
シリーズ第1回では、「点群」とは何か、について簡単にご紹介しました。
この点群。
例えば、弊社のNavVis VLXなら、1万平米の屋内環境の点群データを、たった1日の計測で取得することができます。
つまり、東京ドームほどの延べ床面積(=約4.6万平米)の屋内環境なら、2,3日あれば計測できるスピードです!!
この計測スピードは、従来の方法に比べて8倍、屋内環境によっては十数倍にも及びます。
なぜNavVis VLXは、これほどまで高速に点群データを取得できるのでしょうか?
今回は、その仕組みについてご紹介致します!
計測デバイスの分類
そもそも、点群データを計測するデバイスには、どのような種類があるのでしょうか。
大規模点群データの取得、つまり広大な空間を計測することに限定しますと、以下のように大別することができます。
大規模点群向けとして広く普及している3Dスキャナは、”据置型”のデバイスです。
”地上型”という表現もありますが、”移動型”との違いが不明確なため、本ブログでは”据置型”という表現を用いています。
↓据置型は、こんな感じの形状をしたデバイスです。
・10m程度まで測定可能な赤外線カメラ搭載の3Dスキャナ
・100m程度まで測定可能な短距離レーザースキャナ
・150mから300m程度まで測定可能な中距離レーザースキャナ
・2,000mまで測定可能な長距離レーザースキャナ
・6,000mまで測定可能な超長距離レーザースキャナ
・etc
例えば、長距離や超長距離のレーザースキャナは、屋外計測を目的としていて、主にダムなどの大型構造物の計測や土量の計算などで利用されています。
赤外線カメラを除くと、どのレンジの3Dスキャナも、mm精度で計測できるのが特長です。
FARO、Leica、Z+F、RIEGL、Topconなどなど、多くのメーカー様から多種多様なラインナップの製品が出されています。
据置型 vs 移動型の計測デバイス
屋外での計測では利点の多い据置型のレーザースキャナ。
ただ、屋内空間、特に遮蔽物の多い屋内(工場やプラントなど)では、計測に膨大な時間を要する、という難点があります。
なぜでしょう?
理由のひとつとして、下記のような計測手順を踏むことが挙げられます。
- ある計測ポイントに計測デバイスを設置する。計測作業者は、計測対象にならないよう避難する。
- 数分かけて計測する。
- いち計測ポイントでは、機材や柱などの構造物によってデータ未取得の部分が生じる。そのため、別の計測ポイントに計測デバイスを移動させる。
- 次の計測ポイントで、また数分かけて計測する。
- 3〜4の繰り返し。
一方、NavVis VLXのような移動型のレーザースキャナは、計測ポイントを逐次移動させながら計測します。そのため、ある計測ポイントでは死角にあってデータが取れなくても、計測ポイントをすぐに変えて、データを取得できます。死角がないよう、かつ重複がないように、計測ポイントを考える必要はありません。
なので、「素早く」かつ「広いエリア」を計測できるのです。
ただ、移動型のレーザースキャナでは、1箇所1箇所での計測回数は少ないため、据置型と比較して、「粗く」「疎な」点群モデルにはなります。
それでも、例えばNavVis VLXでは、
- 測距精度:8~18mm
- 点群ピッチ:最小5mm
と、例えば搬入経路を検討するための点群モデルとしては、十分な品質を担保します。
いかがでしたか?
点群データを計測するデバイスは様々あり、用途に応じて使い分けるケースが大半です。
簡単にまとめると、
ということでした。
次回は、今回割愛した「3Dスキャニングの方法」について、ご紹介する予定です。
ご期待ください!
【点群処理シリーズ】
第1回:点群とは
第2回:計測デバイスあれこれ
第3回:3次元データをどのように取得?センシング技術について